移住先での生活について

移住で都会を離れ新天地での生活をスタートさせる

都会での生活に疲れを感じる現代人にとって田舎への移住は憧れのライフスタイルです。自然あふれる地方への移住を実現する人も多く、最近は過疎化に悩む自治体が移住を積極的に推進しています。
移住サポート事業など行政による支援を利用すれば移住の苦労も少なく、都会を離れて新天地での生活をスタートさせるのはむずかいしいことではなくなっています。ただし、移住とは単に住まいを地方に移すことではありません。移り住んだ先の土地に溶け込み、地域を支える住人の一人として生活することができて初めて移住が成功したといえます。重要なのは単に住所を地方に移すことではなく生活基盤を整えることなのです。
生活する、というのは想像以上に大変なことです。都会は地方から移り住む人を受け入れる体制が社会的にも町づくり的にもある程度出来上がっていますが、地方では移住を積極的に受け入れている土地であっても十分な受け皿が整っているとはいえません。住まいひとつとっても一人暮らし用のワンルームから大豪邸まで洗濯しが豊富な大都市とは違い、地方では選択肢どころか物件情報さえほとんど出回っていないことも珍しくありません。
移住を実現する環境が整いつつあるとはいえ安定した生活を送るにはそれなりの苦労が伴います。移住は人生を左右する大きな決断です。上手くいかなかったからやっぱりやめる、と簡単に撤回するわけにはいきませんから今後の生活に対して真剣に取り組む必要があります。

生活を支える「お金」は移住の最大のハードル

移住を計画するにあたって最大のハードルとなるのが「お金」です。ありていに言ってしまえば、お金が制限なく使えるのであれば好きな様に移住することは可能です。しかし、現実問題としてそんなにお金を自由に使うわけには行きません。限られた資金をやりくりして移住の準備を進める必要があり、移住後も以前と同じような経済状態ではないのですから生活の見直しが求められます。逆に言えば、お金の問題さえクリアできれば移住にまつわる悩みの大半は解決できたも同然です。
移住とお金を考える上でさけて通れないのが仕事の問題です。遠距離通勤を前提に今の仕事をやめずに移住する場合はいいのですが、移住先で仕事を見つけようという計画している方は就業できるかどうかが生活を大きく左右します。
一般的には地方には仕事が無いといわれますが必ずしも正確ではありません。より正確に地方の現状を言うとすれば仕事はそれなりにあるが賃金水準が低い、という状況です。
特に地方では正社員の求人が少なく非正規雇用が中心です。アルバイトや契約社員でも何とか食べていくくらいの収入は見込めますが、カツカツの生活が続くようでは憧れの田舎暮らしを満喫するというわけには行きません。
ある程度安定した生活を送るためにはまとまった資金を準備しておく必要があります。必要な金額は移住先の状況や条件によっても変わりますが、少なくとも数十万円のお金を都合するのに苦労するようでは移住後の生活が思いやられます。移住の生活を支える準備として株式や投資信託など資産形成に励むのもひとつの方法です。

移住はできても生活を続けるのは楽ではない

移住することとそのものは難しくありません。ほんとうに難しいのは安定した生活を移住先で送ることです。新転置に移り住んでもそこはゴールではなく新生活のスタートです。移住したことに満足してはいけません。
移住先での生活が安定するにはそれなりに時間がかかります。畑を耕して自給自足生活を送りたい、というのは移住者によく見られる計画ですが農業の成果が出るまでには早くても半年はかかるので、それまでの期間食いつなげなければ生活が破たんしてしまいます。さらに、農業は非常に不安定な上に素人が十分な成果を出セルほど簡単なものではありません。自分たちが食べる分だけならまだしも、農業を事業として成立させるには少なくとも粘体での計画と準備資金が必要になります。
ご近所との付き合いも移住の大切なポイントです。付き合いが上手くいけば何かと心配して世話を焼いてくれたり有益なアドバイスももらえますが、付き合いがうまくいかないと知り合いがいない移住先後で孤独担ってしまいます。人とのコミュニケーションが苦手だと移住先で馴染むまでに苦労するでしょう。

移住体験ではわからない生活の意外な落とし穴

田舎での生活に憧れて移住する人に多いのですが、地方での生活のいいところばかりを見すぎてしまい不便なところや注意すべき点を見落としてしまうと理想とのギャップで悩む羽目になってしまいます。都会と大差ない生活が送れるように思えても、実際に住んでみたときの感想は別物です。ギャップに戸惑うことの内容あまり理想を高く持ちすぎないことも重要です。
古民家での暮らしに憧れて移住する人は多いですが、実際に住むとなると古民家は必ずしも快適とはいえません。広い家は解放感がありますが掃除など日常の手入れはかなり大変です。冷暖房の効率は悪いですし、湿気による家の痛みも無視できません。多少傷んでいても自分で手入れするから大丈夫、という甘い考えでコストの安い空き家に移住すると修繕が追いつかず快適とは言いがたい家での暮らしが続くことになりかねません。
生活する上での落とし穴が物価です。田舎は物価が安いというイメージが持たれがちですが、実際には流通コストが上乗せされるので都会よりも総じて物価は高めです。地元産の野菜や海の近くであれば魚介類などは格安で購入できますが、それ以外の生活必需品などはほとんどが都会よりも高いので生活費が前よりも高くなる可能性が高いでしょう。
意外と見落としがちなのがゴミの問題です。分別ルールや回収日などは自治体によって異なるので、移住前にチェックしておくと安心です。地域によってはゴミ収集場所が遠く離れていてくるまでゴミ出しをしなければならないこともあるので注意してください。

移住後の生活を充実させるには

移住後の生活を充実したものにするために、なにを目的に移住するのかをはっきりさせておきましょう。自然豊かな環境、広い家での暮らし、農業体験など目的がはっきりしているほど移住計画も立てやすく、移住後も生活に充足感がを感じられます。
漠然としたあこがれやあいまいなイメージをだけで移住してしまうと、移住後に理想と現実とのギャップに戸惑ってしまいます。少ない収入で苦しい生活を送ることにでもなれば移住という決断を後悔することになってしまいます。
移住後の生活を充実させるためにも、まずは説明会や体験移住を利用して現地を訪れてください。どれだけ情報を集めても、移住先を実際に自分の見てみないことには分からないことはたくさんあります。
日帰りでの体験もいいですが、できることなら現地で宿泊してみましょう。地方の昼と夜のギャップは都会以上です。わずか数日の体験を惜しんで移住を失敗しては元も子もありません。興味のある地方には積極的に足を運び、できるだけ移住後の生活に近い環境で数日生活してみて雰囲気を体験してください。
もっとも重要なのは家族の理解です。一人暮らしなら別ですが、家族そろっての移住となれば自分ひとりで決断するわけには行きません。家族には家族の生活があります。いくら自分が移住したいと思っても家族の同意をとらず強引に決断してしまえば生活どころか家族そのものが破綻しかねません。家族を説得できない程度の未熟な計画では移住が成功する見込みはありません。家族全員が前向きな気持になることが移住への第一歩です。